創造力という能力が注目を浴びています。それも一般社会の仕事において。
先日、ビジネスマンがこの頃は、美術大学に学んでいるという本を読みました。園長はその美術大学出身で、美大生というものがいかに合理性から遠く、数字嫌いであることをよく見てきましたから、美大はビジネスから一番遠いものと考えてきました。だから興味をひかれたのです。
その内容によると、ビジネスで重要なのはアート(発想、創造性)、サイエンス(データ、理論)、クラフト(これまでの経験)である。ビジネスでは、クラフト(これまでの経験)が大事とされた時代、サイエンス(データ、理論)がビジネスを変えた時代と移ってきたが、クラフトとサイエンスだけではビジネスは行き詰まる。アートこそがこれからのビジネスを展開する能力である。ということです。アートとは、発想、創造性のことですが、近年教育の世界でも重要視されるようになっています。幼稚園教育ではもともと発想と創造性は大切にされていますから、今更「創造性!」とちからをいれることもないのかもしれませんが、この「創造性」はどうやって育つかというお話を、芸術家の横尾忠則さんの本で発見しました。それは、「創造力」は変化によって生まれるということです。変化というのは仏教で言うと「生きる」ということで、「無常」とも表現されますが、変化するために重要な能力、それは「飽きっぽいこと」だと言うのです。確かに言われてみれば納得するところもあります。ふつう「飽きっぽい」というと、教育の世界ではマイナスな評価とされがちですが、どっこい、大事な能力でもあったのです。もうひとつ、「落ち着かない」ということも普通はマイナス評価ですが、「落ち着かない」ということは、次から次へといろんな物事に興味を持つ能力だとされます。いろんな事柄に興味を持たないと世界は広がりませんし、柔軟な思考も生まれてこないのです。だから、これも創造性を育むためには大事な能力なんですって。うひゃー!!!「飽きっぽいこと」と「落ち着かないこと」このふたつのことが重要だと発見されるなんて、やっぱり世界は人間の判断だけではつかみきれないものなんですね。おや、なんだかホッとした親御さんがいるのではないですか。
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